1979年から約20数年、銀座で小さな画廊に携わって来ました。お陰さまで、設計段階の建築物にオリジナルの作品を制作するという大変に恵まれた環境でした。
おこがましいですが、トヨタのカンバン方式に近く、逆に在庫を持たない画廊でした。資金的な面でも苦労をしなくて済みます。一方で、私なりに若い作家さんにもネットは張っていました。数年間の付き合いのある作家がドクダミの油絵を持ってきました。出版業界も同じですが、タイトルに左右される怖さを抱えています。私自身、ドクダミについての知識に疎く、ピンと来ませんでした。4号の小品ですが、そぎ落とした作風にドクダミに対するイメージが払拭されました。近所の公園の日陰にひっそりと咲いていたドクダミに往時を思い出していました。