白玉ぜんざい

日本人は 一過性というか熱しやすく冷めやすい国民性があるように思えてきます。

9月に入ると新聞やテレビなどのメディアに、高齢者関連を取り上げた報道が目に付きます。
昭和23年から2002年までは、9月の15日が「敬老の日」でしたが、翌年よりハッピーマンデー制度により、9月の第3月曜日に変わりました。今年は明日の彼岸の入りの日にあたります。
未だ9月15日の「敬老の日」に、地元でご縁のある高齢の方に昼食時にお招きするのが長く続いてきました。亡くなりました母親は「敬老の日」を楽しみにしていました。
昼食は仕出し屋さんにお願いするのですが、その後のデザートに白玉ぜんざいを作るのが先輩たちから受け継がれてきました。
私を含めて数名で役割分担して作ります。私の担当は白玉作りです。白玉粉を耳たぶぐらいの柔らかさにこねた白玉を約100個ほど作ります。
ある時、折角だから「栗」を一粒加えることが提案され、私が一粒づつお碗に予め入れることになりましたところ、一つだけ栗が無くなり、そのお椀を別にしていたのですが、うっかりして紛れてしまいました。
気が付いた時は既に遅しです。あるおばあちゃまから「栗が入っていると聞いたけど、私には入ってない」とお隣の人に訴えています。
その表情がとても悔しそうで、申し訳ないことをしてしまいました。今でも苦い思い出としてしっかりと残っています。