おめでとうございます

昨日の夕刻連絡が入り、急きょ関西まで出かけることになりました。

あいにく雨模様で、新幹線の車窓に雨がぶつかり、外の風景と雨が一つの糸を紡いでいるように思いながら、久しぶりに毎日の定期的な日常生活から解放されました。
アイパットから、夏目漱石の「こころ」を読むことにしました。
今年が没後100年にあたり、ロンドンの「漱石記念館」が9月28日で閉館との報道に、偶然今日は閉館後1ヶ月に当たること、先日NHKで確か「夏目漱石の妻」というドラマや、さらに亡くなった母が一番愛読していたのが「こころ」でした。
途中で、また車窓に降りかかる雨のことが気になりましたが、すぐ思い出しました。
大学ではマスコミを専攻していた私は、講義の中で「雨」というテーマで、400字まで、与えられた時間は確か10分か15分以内だったと思います。
書き終わったら教室から出て行くということでした。
教室の窓からは、緑の木々と雨しか目に入りませんが、流れ落ちる雨が、緑の葉と重なってまるで緑の糸を紡いでいるといったないようでした。
後日、指導教授から「百点満点、ナンバーワン」との評価をいただきました。
帰宅して、夕刊紙に津村節子先生の文化功労賞受賞に、「銀座百点」の編集部に在籍中、毎月「銀座の女性」という連載を担当さてていただいていました私は、心から「先生、おめでとうございます」とお祝いの気持ちを申し上げます。
物書きに関心を持っていました私を、吉村昭先生津村節子先生の御夫妻が、神楽坂の赤城神社の近くで、文学を目指す集まりに連れて行ってくださったことを思い出しました。
素晴らしい宝物のように大切な思い出をいただきました。ありがとうございました。
先生、もう一度、おめでとうございます。