今年の1月に、卒業した小学校の校長先生から、飛び上がらんばかりのメールが届いた。
2012年に出版した「笑顔の力」に根拠があった。
61年前に卒業した小学校が今年でPTA創立、70周年記念の講演会依頼でした。
故郷を離れて、いずれは一度自分の故郷を訪ねる気持ちはあったものの、機会を逸したままであった。
こんな素晴らしいチャンスが来るとは、思いもかけず嬉しさ半分、素晴らしい記念日に私如きで良いのかと、気持ちは揺れ動いた。
校長先生が、一冊の「笑顔の力」に対する評価の「メール」に、私は校長先生の信頼に対し、喜んで引き受ける決心をした。
我が学び舎の校長先生に「笑顔の力」を評価されたことが言葉には言い表せない程、心から嬉しかった。
これまで、全てはメールを通して、今日16日を迎えた。
我が拙書「笑顔の力」に関心を示し、例え、卒業生とはいえ、恵まれ過ぎである。
「メールの校長先生」から、私の方が「笑顔の力」に圧倒される満面の笑みで迎えてくれた。
いつしか、都会の雑踏の中でともすれば笑顔すら失くし、渇ききった自分を見つめ直す素晴らしい機会が今後の私を成長させてくれる予感めいたものを感じた。
故郷という懐の全てが、無機質になっていた私の心を温め、溶かしてくれた。
当日、招待者にもう一人笑顔の力」の良き理解者がいた。迷うことなくその依頼有り難く引き受けた。
今日16日があってのことと、また帰郷出来るとは思ってもいなかった。
すっかり駅舎も周辺の風景も、61年前の故郷の面影は消しゴムで消されていたが、プラットフォームで列車を待つ間、懐かしい故郷の空気が流れてきた。
そうだ、私はこの空気の中で育って来たのだ。思いっきり胸一杯に吸い込んだ。
なんとも言えない、故郷の忘れ難い味を思い出していた。