前日の夜、駅に降りた時は重い雲からポツリポツリと、雨が降っていた。
然し、今日の雨は気になるどころか、私には大切なターニングポイントの一つのスタートだ。
美術の商いをしている時から、相手に信用され、理解され、納得迄には、かなりの準備を要することと、私自身が先ず相手を信頼することであることから、初めて結果が出ると思う。
自分としては精一杯努力しても、叶わない事もある。
一瞬、悔しさというか、相手に対しても感情的にしかならない。
昨夜は、私の想いを理解して、快く引き受けてくれた。
寧ろ、私の目的に協力と応援をしてくれるという。
案じていたが、逆に勇気付けられた私は、責任の重さを感じると共に楽しみでもある。
翌日は雲一つない青空に恵まれ、もう一つ目的を抱えて臨んだ。
約1時間は、昨日以上に相手にどの程度理解してもらえるか、久し振りに内心はぴーんと張り詰めている自分がいる。
然し、私はこの緊張感に堪らなく「生き甲斐」を感じる時間である。
最近の私からは、いつしか諦め、遠い存在となっていた時間だった。
1時間で、私の目的とする想いが、相手に伝わったのである。
最初の提案が残念な結果に終わっただけに、その悔しさから 発想の転換をしたことが功を奏した。
失敗の悔しさをエネルギーに変える力が、次へのステップに繋がったのである。
健康には余り自信が無いが、私はこの様に「鼻っ柱」が強い生き方を今後残された人生を歩もうと決めた日になった。
何とか、ターニングポイントが進み始めたと自覚出来た2日間だった。
相変わらず、見上げた空には雲一つなく、澄み切っていた。