2020年の新聞は、予想通りに今年開催される東京オリンピック・パラリンピックの話題が紙面の多くを占めていた。
各紙面を拡げていると、日本を代表する一つの企業の紙面の全面広告に、1964年のオリンピックポスターが重なったというか、思い出した。
当時のポスターが鮮烈に私の記憶の扉を開く事になった。
一気に私は元旦に浸るより、1964年のポスターの方が優先していた。
早速パソコンで、私の記憶を辿って、先ず思い出したのはグラフィックデザイナーの亀倉雄策であった。
有りました。あのインパクトのある公式ポスター第1号のエンブレムの東京オリンピックのポスターを、時を過ぎる事56年だが、段々、記憶が鮮烈になっていた。
見つけた時は、何とも言えない高揚感に包まれた。
当時の私は20歳であったにも拘らず、実に明確にインプットされていたのである。
どうしても、今年の紙面の企業のポスターが重なるというポスターを見つけたいと思い、更に検索を続けると、見つけました。
東京オリンピックの第2号と言われる画面から今にも飛び出す程の迫力のある「スタートダッシュ」のポスターである。
私の記憶をの追跡は、更にあのインパクトのあるポスターに改めて熱い関心が止まる事なく、検索を続けた。
第2号のポスターは、亀倉雄策、フォトディレクションに村越襄、写真は早崎治によるものだった。
1964年のオリンピックポスターは、後に私が美術の仕事に関わるようになって、ある建築に、オリンピックポスターでコーディネートする機会に、改めて、日本の1964年当時のポスターに魅入られた結果と言える。
亀倉雄策の作品は、今も異彩を放って継続しており、今私の手元にある明治チョコレートのロボも作品の一つと知り、私には、今年のオリンピックのポスターから多くを知り、ある意味あるスタートを切れそうだと想った。
素晴らしい作品は、永遠に心に生き続けていくという人生の生き方を知らされた。