新型コロナウイルスによって、必死に闘っているニュースに、私はとても複雑な想いが駆け巡った。
関西から東京に出店して、私も愛用していた「うどんすきの美々卯」の閉店に、驚くと共に、フランスで活躍していた国際的画家の菅井汲が、日本に帰国して、 先ず食べたいのが「美々卯のうどんすき」だと聞いていた。
菅井氏とは、仕事のご縁もあり、一度ご一緒しましょうとお約束していましたが、その願いは果たせぬままでした。
矢張り関西の神戸の出身なので、関西の味に、フランスに在中時に懐かしく思い出していらしたのではと、今でも、残念な想いでいる。
さて、ふるさとに帰郷すると、山陽本線の鴨方駅の一つ岡山駅寄りの、金光駅で下車して、徒歩3分桜の名所の里見川の近くに文政十年創業の「土佐家」和風旅館を利用しています
現在6代目の当主夫妻のさりげないもてなしと、和室で、お布団でのんびりと、そして朝食も夕食も新鮮な素材に依る和食が、楽しみで、ふるさとの実家のように思っています私にとっては、当主の女将さんとのお喋りも楽しみの一つです。
出来るだけ、東京にいてもふるさとと繋がっていたいと、地方紙等のニュースは、毎日欠かさずに目を通していました所、見覚えのある女将さんが、「お母ちゃん業弁当」と題したお弁当を紹介しています。
実は、昨年の5月に一週間宿泊した際に、女将さんお手製の夕食を食した思い出があり、新型コロナウイルスによって、恐らく宿泊業の事情にも、新しい生活様式に切り換えての記事の紹介かと、様々なこれまでの日常生活が通じなくなって来ている情況を、短かに感じ取った、夫々の選択肢に想いを馳せた。
恐らくワクチンが出来るまで、ふるさとには帰れないと分かってはいるのですが。
いつの日にか、土佐家さんの美味しい和食をと、東京で待ち続けるより、どうすることも出来ない悔しい気持ちで過ごす毎日が続いている。