まさに皆様の想像通り、菊池寛著の「マスク」の返却日である23日も、何となくシャキッとしない朝を迎えたので、早々に図書館でワンクール延期依頼をする次第となった。
「頑張らないで、頑張って」の「頑張って」の方にウエイトがかかったという自覚と反省しきりであるが、私としては今月中に極力デジタル終活に
見通しをつけたいと予定していた。
つくづく、予定やいろいろの問題が生じて困惑したときに、必ず手を貸してくれる良き人に出会うのである。
まさにデジタル終活についても、昨年末の12月から専門家に依頼して、
お陰様で、ほぼ、予定通りに進み、ほっとした気の緩みも、影響しているのではないかと思っている。
然し、本当に人に恵まれているというか、必要な人材に出会うのである。
そのような次第で、先週末にデジタル終活に目鼻が付いたのだ。
やっと、「マスク」を読む時間ができた。
処で、今のコロナ禍の中では、マスクも一つのファッション化をしているといっても過言ではないと思いつつ、マスクの歴史が気になった。
掲載されている菊池寛氏のマスクを見ると、今、巷に人気のある黒のマスクをつけているからだ。
検索してみると、一般社団法人日本衛生材料工業連合会に、マスクの歴史が詳細に記載されていた。
かつては粉じん除けとしての利用に始まり、1918年のインフル風邪の
大流行の予防品として、注目を浴びたそうだ。
100年前当時に配布したポスターには「マスクをかけぬ命知らず」と。
さらに、菊池寛は見た目は体格もよく頑健に見えるが、どうやら、心臓系が弱く、想像が付かないが、脈が弱く、息切れもあるとか、実に克明に自分の体と向き合っている。
いわゆる恰幅が良いのに、体にはいくつかの不安要素を抱えている。
マスクをつけていない人に対しての感情も、全く今のコロナ禍にマスクをつけていない人を見ると、私も思わず、息を止めたり、足早になったりするが、そのような感情をさすがに菊池寛は、実に巧みに吐露している。
さらに解説をフランスに在住の辻仁成氏が、時も時、パンデミックでロックダウンで、大統領がマスクへの説得にも努めたようだが、自由を愛する
フランスでは、日本人のようにマスクが習慣ついている状況との違い等々
なかなか興味深いな内容である。
最後に辻氏は「百年前のパンデミックの時代に、不意に登場した黒マスクの正体こそ、この作品に隠された黙示ではないか」と結んでいる。
処で、私の血圧上昇気味の正体にも隠された黙示があるのではないかと思うに、些か、コロナに始まり、私自身もパソコンを含め、28年ぶりの
手術、楽しみにしていた母校の小学校で学び直しを予定していたのが、脆く不可能になった残念至極の75歳という年齢が一刻も早く通り過ぎたいという些か、焦りと、失望感が原因かと、しかし、まだ、退院後5が月。
今一度、「頑張らないで 頑張る」というドクターの言葉を改めて警鐘に思う時期に入ったのではないだろうか。