2018年の今頃、私は母校のPTA70周年記念に、お話をする約束のために、パワーポイントに向かって、闘っていた時期だ。
昨日の日本経済新聞の夕刊の記事によれば、福岡県太宰府市と筑紫野市にまたがる宝満山に、この季節に1センチ弱のヒキガエルの子ども数万匹が宝満山の頂上を目指して、ひたむきに山を登るそうだ。
麓の池で孵化し、人も利用する登山道に沿って、一斉に登るそうで、30日から40日かけて、約2・5キロの頂上にたどり着くのは、僅か数百匹になっているという。
天敵といわれる蛇、登山道で、人に踏まれることだって起こりうる危険極まりない頂上までを這い上がっていくそうだ。
昨年、太宰府市の市民遺産に認定され、「宝満山ヒキガエルを守る会」によって、「子ガエルの命がけの挑戦を温かく見守ってほしい」との配慮を
お願いする看板を登山道に設置したとある。
子ヒキガエルの珍しい行動については、真相は分かっていないという。
文科省の教育方針に、コミュニティスクールで、貴重な地域の伝統、作物、生き物等を大切にしましょうという教育を、推進しているが、将来、子ガエルの「登山」に興味を持つ子どもたちに、是非引き継がれてほしいと、昨年まで、母校のコミュニテイースクールの委員を務めていた私の想いである。
多くの苦難にめげない子ガエルの頑張りに、かつては、自然を愛し、共に営んできた人間も、コロナウイルスに負けてはいられない。