鶴岡市から、東京の嫁ぎ先で知り合い、凡そ、50年以上の長い付き合いの友人がいる。
コロナ禍で、地元の老人介護センターに入居している90歳を超える母親に
2年以上も会えないでいる。
私も、友人の実家で数度、お世話になっている。
友人は、じっと耐えている、その我慢強さには、雪国特有の、「いつか、春が来るまではじっと待つ」というのが、当たり前とさらりと話す。
テレビを手放して、もう、2年近くなる私が、何気なく、テレビの番組に目をやると、NHK Eテレの午後11時から、ETV特集で、「山伏、現代(いま)をかける~コロナ禍の中一年間、出羽三山の羽黒山伏の知られざる日常に密着▽庄内地方の美しい四季とともに山岳信仰の原点に迫る」と。
夕食の準備中かと案じながらも、彼女にすぐ連絡した。
彼女に、ふるさとの特集番組を伝えるや、明るく弾んだ声が返ってきた。
私は、相変わらず、「ラジオ深夜便」が、寝付けぬ私の相棒である。
まだ、時間的には、27日の11時過ぎの「ナイトガイド」で、スポーツライターの小林信也氏が、残すところ、25日になった東京オリパラを、コロナ禍の中で、開催する根拠を知ったのである。
2019年国連総会において、187か国が、東京オリパラ開催中は「平和の祭典」といわれるところの「オリンピック休戦」が採決されたと、小林信也氏から、初めて聞き、その決定のために、頑張って、開催を進めているのだと、知った。
なぜ、そんな約束をしているのであれば、胸を張って、できるだけ、多くの国民にアピールしたらと思った。
そうでなくても、あちこちで、一触即発の可能性がある世界情勢というのにと思ったが、私だけが知らないでいたのかもしれない。
今、コロナ禍で、旅行もままならずにいるので、「列島くらしのたより」は、ラジオなので、聴覚から各地の表情に想いを馳せている。
その後、私のふるさとの浅口市は「天文のまち あさくち」で、大小4台の天文台を、お山のてっぺんに鎮座しているのである。
既に28日今日の0時台に、「ようこそ 宇宙へ」と、国立天文台の天文情報センター・普及室長の縣秀彦氏によって、今回は「暦」と、宇宙の関係について話の途中で、私は、寝付けないので、カーテンを開けて夜空を見上げた処、我がベランダから、久しぶりに、満月に近いまん丸い大きな
オレンジ色のお月様がみえた。
今月は25日が満月で「ストロベリームーン」だったが、見逃してしまっただけに、今日の満月は、私には、満月に見えた。
然も、ラジオでは、「ようこそ 宇宙へ」の時間帯に、素晴らしく輝いているお月様と出会えるなんて、寝付けなくて苦にならなかった。
話は前後するが、27日の日曜日に、「しっかり、ふるさとの良さを味わい、思いだして、本当に、ありがとう」と、どこか、元気に振舞っている彼女だが、マスク越しにも、満面の笑顔を感じ取れた。
友人は友人なりに、私は、ふるさとの天文台で、あのオレンジ色に輝いた
お月様を観測していることだろうと、東京の空は、ふるさとの空と続いているのだからと想いを馳せていた。
毎日、真面目に引きこもっている友人も私も、「ふるさとの力」を感じ、心が和む二日間といえるのではないだろうか。