犬の瞳

私は犬の円らな瞳に見つめられると、何もかも愛おしさが募るのである。

 

コロナ禍後、散歩中も若いカップルや、若い人が子犬に属する飼い主が増加した。

 

人間が犬との関わりは、母親から、犬と人との歴史は古いと聞いていたが

改めて、検索してみると、人間が犬と共に埋葬された最古の遺跡は、1万2000年前、イスラエルで発掘され、最新のDNA研究でも、人間の最も古い親友と実証されているそうだ。

 

日本経済新聞に、立正大学教授で、日本の生物科学者の溝口元氏の連載で

「犬と日本人」が十選が、今日で、最終日である。

 

犬派の私にとって、朝刊を待ち遠しく待ちわびたものだ。

 

最終日の今日、私は、26日の「ヘレンケラーとハチ公像」、翌日27日の

「南極物語」、29日の最終回「盲導犬クイールの一生」を切り取っている

記事から、様々な私の思い出が蘇ってくる。

 

特に、1958年の日本南極越冬隊は、自然の猛威で15匹の樺太犬とともに

帰国することは叶わず、その時の情報に私は、憤慨した記憶がある。

 

翌年、観測隊が「タロ」と「シロ」の2匹の生存を、私の記憶かであれば、

2匹の樺太犬の映像が、今でも鮮やかに残っている。

 

愛おしくて、愛おしくて涙が止まらなかった。

 

2001年、ある方から「盲導犬クイールの一生」という写真集を頂いた。

盲導犬になるまでのクイールを通して、私は、これほどまでに、人と犬が

深い信頼関係に繋がっている物語に、胸が締め付けられるほど、感動を覚え、何度読み返しても、涙、涙です。

 

盲導犬をはじめ、犬が飼い主を見つめる瞳の純粋さに、堪らなく胸が熱くなるのである。

 

できれば、純粋な気持ちを大切な世の中であってほしいと願っている。