夕刻、自宅に帰り、「今日は電話創業の日」と知る。
1890年(明治23年)東京と横浜間で、日本初めての電話事業が開始されたとある。
兎角、私を含めて、メールで済ませ、肉声を聞く機会がほとんどなくなった時代である。
今回、私を案じた友人たちは、電話をかけて、声の調子で、「今日は調子が良さそうね」とか、「あれ、声に元気がないね」とか「声が擦れているけれど風邪、ひいてない、大丈夫」とかとか。
何時しか、私はいつしか、スマホや固定電話での肉声により、枯渇した心が和んでくる。
これまで、病気の方や、悩んでいる方に、電話で「聞く・聴く」といった体験をしてきたが、今は逆の立場で、本当にありがたく心強かった。
出来れば、相手の気持ちを察して、電話を介して、伝えることで、相手は
安心する効果が、電話にはある様に想う。
ついつい利便性になれ、PCやスマホに送信しておけばといった生活スタイルに慣れてしまっているが、今回、改めて、「電話の持つ力」についての
存在感を強く感じた。
ホテルに帰る途中で、間もなく満月を迎える月が、明日の空模様を予知するかのように、真っ黒い雲の隙間から、凛として輝きを失わずにいた。
さあ、今夜で、ホテルでの休養生活も「お終い」の予定である。
「ドクターX」の最終回でも見て、スカッとしよう。