とうとう、私、今日で77歳になりました。
76歳までにやり残したことはと、昨日は久しぶりに朝から夜まで、新しい歳の初めまでにと、遮二無二頑張って、メモ帳に書いていた予定を一通りやり終えて寝付いたのが、もう、6日の誕生日の朝でした。
早朝の5時近くに、バナナが金づちになるほどの豪雪で寒冷地のカナダからの誕生日祝いのメールが届いた。
最近、階段の利用をさぼっていたので、今日からと、気持ちを切り替えたものの、特に、降りる方にぎこちなさを感じた。
前日までの方が、明日は、誕生日だからと構えていたが、今日は、本当に思いがけなく多くの方からお祝いのメールを頂き、私は人に恵まれていると、胸が熱くなった。
昨年の3月まで、ふるさとの母校の校長先生からも、相変わらずパワフルな近況のメーㇽを頂き、嬉しく、ふるさとの空を懐かしく思いだした。
今日は、昨日に比べて北風が思いのほか強く冷たく、気負わずに大人しくしていようと、新聞でもゆっくり読むと決めた。
日本経済新聞の日曜版「NIKKEI The STYLE」が毎週楽しみで、5周年と知った。
毎回、いろいろ豊富な記事に、こころと知識の栄養剤になっている。
各界で活躍している方のインタビューの紙面に、今日は、現在は富山県の日本酒醸造会社の会長として携わっている、フランスの高級シャンパン「ドン・ペリニヨン」の最高醸造責任者を28年務めた醸造家リシャール・ジョフロワ氏を紹介していた。
氏は毎日、シャンパーニュ地方の自宅周辺を、毎日愛犬と共にさ最低1時間から数時間の散歩を欠かさないそうだ。
車の音が途絶えると、風の音だけになり、氏は「通信、交通だとかあらゆるものが速くなりすぎた現代で、ゆっくり考える時間がいると思うんだ。
運動のためというより、心のためだな」と。
「散歩は自然とつながった感覚を得られる瞬間で、この時間がなかったら、自分の心が危険と言ってもいい状態になる。それくらい大事なんだ」
と、私が今もふるさとの自然との関わりを忘れられずにいるだけに、唯々
頷くばかりである。
心のためにゆったりとした時間と、自然がいかに必要かという辛い体験に苦しみ、つい最近まで、終の住み処も、ふるさとの自然や空が体調の回復に必要かと考えていた。
然し、東京の生活に60年近い歴史を考えると、諦めるしかないと、思いも、決して、苦しみ悩んだ経験は、何時か良き結果として、無駄にならない時が来るであると想っている。
「心のためにも、自然との関わりを東京でも見出す」ことに気づいた77歳の始まりとなった。