昨夜の猛烈な雨も上がり、朝からお日様が元気に輝いて眩しいほどの勢いで、東京の空が、見る見るうちに、スカッとした青空に変わった。
いつも、友人と一緒にお墓参りに出かける。
約束の時間、友人は開口一番、「やはり、晴れ女ね。夕べの激しい雨に、
明日はと案じたが、まあ、あなたと一緒だからと、本当に晴れるわね」
東京の桜の開花宣言が、今日、明日と言われているが、まだ、谷中の桜は
遠くから見ると、何となく、淡くピンク色に見えるが、近づいて見上げると、まだ、蕾が固く閉ざしている。
日当たりの良いところでも、目を凝らしてみると、一輪が開花しようかと
迷っている風情がなんとも、奥ゆかしさを感じる。
毎年、墓地の周辺で、土筆を見付けるのが楽しみだが、今年は残念ながら見つけられなかった。
その代わりに、「おおいぬの殖栗」の青い花が咲いていた。
ふるさとの自宅の庭に、春になると辺り一面「おおいぬの殖栗」が隙間なく咲いていた。
長年、お墓参りに出かけているが、初めて見かけたので、そっと、一つだけ、両親の墓に「懐かしいでしょ」と、添えた。
今年は76歳で亡くなった母親の歳を超えて、77歳になったが、世間では
「喜寿」と言っておめでたいそうだが、「苦寿」にならないようにしなければと願っている。
地球もお疲れ気味のようだし、世界は何となくきな臭い不安定な状況が続いている。
出来れば、秋のお墓参りには、笑顔でと想っている。
一歩的に語り掛けるだけだが、不思議に気持ちが落ち着くのである。