近所のお庭の萩の花が満開だった。
今日はスポーツの日だそうだが、私には、ある小学校の不登校児を懐かしく思いだす。
小学校3年生まで、順調に登校していたのに、必ずや理由がある。
友人を通して、不登校児の自宅までに、道路にも溢れんばかりの萩の花が
零れんばかりに咲き誇っている。
かつて、仙台で仕事をしたときに、和食堂に日本画で萩の花を作家に依頼したことなどを思いだしながら、不登校児の自宅を訪ねる。
まるで、私の来るのを待っていたかのように、ドアが開く。
そして、2階の自室に私を案内して、私の表情を伺いながらも、人懐っこく
私に、色々と話しかけてくる。
そのうち、人見知りという2匹の猫ちゃんまで、気が付くと、私の膝に、又
寄りかかって目を細めている。
2時間近く、之といった特別のことなく、彼女の自宅を去るのである。
数回通う内に、季節は華やいだ、萩の花を葉を残すばかりになっていた。
師走を迎える寒さの季節、彼女は私に、初めて、自分の気持ちを話してくれたのである。
素晴らしいと世間でも評判高い学校であっても、彼女には不適格であったのだとわかり、案じる両親に彼女の気持ちを私から伝えました。
さすが、両親は、彼女の気持ちを尊重して、納得して、直ぐ、彼女に相応しい教育に手続きをして頂きました。
今、近所の咲きそろった萩の花をみながら、彼女の成長を祈っている。