愈々、凡そ、半年闘い続けたアキレス腱炎に最終章が訪れた。
最後のテェックとして、あらゆる角度から凡そ、15枚近くのレントゲン撮影を済ませた。
待ち時間を利用してリクエストしていた図書が残り数十ページを残して、返却の期日であった。
ちくま新書刊の村山綾著『「心のクセ」に気づくには』で、「心のクセ」というタイトルに興味を持った。
著書によれば、人間は知らず知らずのうちに持っている好みや考え方をついやってしまう判断や行動のことである。
心のクセがしばしば他人との関係性をギクシャクさせたり、思い違いや行き違いを生じさせたり、ある時は人を傷つけたり、社会の問題を生み出すという箇所に、全くその通りと納得した。
診察室に入ると、ドクターから、順調の回復途上にあるので、「転倒など気を付けて下さい」
「はい、コンクリートには勝てませんから」と口をついて出た言葉に、ドクターは思わず、「上手い表現ね、その通りよ」
順調な一日のスタートに、気がかりになっている問題を片付けようと思い立ち、アポイントなしで突撃した処、些か不消化気味だが、もうお終い。
図書の返却を済ませ、自室まで階段を利用することを一か月前辺りから、
トライしていた。
最後の一段を踏み外して、コンクリートの踊り場に思い切り左膝をぶつけてしまった。
出血もなく、寧ろ「シマッタ、やっちゃったあ」と、昼食の準備を始めているうちに、ヅキン、ヅキンと痛み始めた。
昼食もそこそこに、近くの整形外科クリニックの診察の結果、打撲との診断にほっとしたものの、猛反省。
「舌の根の乾かぬ内」とは、正にこのことである。