待ち焦がれた本

日本経済新聞夕刊の「あすへの話題」は、私の知識の泉を潤してくれる。

 

真っ先に届いた夕刊にワクワクしながら、真っ先に目を通すのが「あすへの話題」である。

 

先月11月2日、京都大学教授の根井雅弘氏が『宮澤賢治のことば』と題した本について「何度でも読み返したい、宝物のような言葉が並んだ素晴らしい作品だ。元気をなくしている人には、おすすめの一冊だ」とある。

 

もう、私は隣接する図書館に駆け込み、確認するも、わが地域の図書館にはなく、リクエストを依頼した。

 

古書で見つかればと、ネットで探したがさすが素晴らしい図書は、入手困難と知る。

 

そうなると、尚更、諦めきれず、取り敢えずは図書館からの連絡を待つとした。

 

今日の午後、図書館からの連絡が入る。

 

帰宅するや、全てを放棄して読み始めた。

 

ページを追っていくうちに、グイグイ引き込まれ、あっという間に読んだが、閉じるとまた読みたくなり、夜を徹して何度読み返しただろうか。

 

今年も、昨年に続き、実り少ない2023年を残すことに、気持ちが沈みがちだったが、一冊の本によって至福の時を過ごした。