フリージアの香り

昨日、ご近所で毎年フリージアのお花を頂く方から、「フリージア、咲きましたけど持っていきますか」と声をかけて下さった。

 

帰宅後、瞬く間に部屋中がフリージアの香りが広がった。

春を告げる三香木の一つ沈丁花が咲き終わり、寂しさを埋めるかのように

フリージアの花が咲いた。

 

昨夜、深夜まで弾みがついて、片づけているうちに、くしゃみと鼻水が止まらず、急いでベッドに潜り込んだが、ゾクゾクと悪寒に、更に追い打ちをかけるように咳き込み始めた。

 

熟睡できないまま、それでも気を取り直してラジオ体操にでかけた。

 

フリージアの花の水揚げに成功し、幾つもの花が開いている。

本来であれば、大好きな香りを感じるはずだが、何も香ってこない。

 

身体もかったるく、額が熱く、熱を計ると平温時より高く、血圧も高い。

 

どうやら、風邪か花粉症かと、病院に行くしかないと身支度を始める。

 

状況から、念のために発熱外来扱いとなり、コロナとインフルエンザの検査を受けた。

 

人との交流が多くなった私は、念のために検査をすることは有難い。

 

感染、肺炎、血液検査も心配する結果には至らず、胸を撫で下ろす。

 

風邪と花粉症のどちらとも診断ができないが、とりあえずどちらにも効果のある薬を頂き、帰宅。

 

「春に三日の晴れ間なし」というが、小さな白い雨が降ってきた。

 

部屋に入り、満開のフリージアに顔をつけても、香りがしない。

 

何時になったら、大好きなフリージアの花の香りが戻るだろうか。