三か月に一度、歯のケアに銀座に出かける。
長年銀座で仕事をしていた私にとっては、懐かしさと共に、元気を取り戻す街でもある。
次の約束の時間が迫っていたが、相変わらずの暑さが猛威を振るっており少々の遠回りは承知で、極力日陰を見つけながら、急ぎ足になった。
見上げるようなビルの入り口に、秋の七草の桔梗と女郎花がすでに楚々と
咲いている。
一瞬、これまでの暑さを忘れ、可憐に咲いている花に、秋を感じた。
桔梗の紫色の花といい、女郎花の小さな黄色の花といい、やはり、日本は、四季折々の素晴らしい趣がある。
約束の時間を忘れて魅入ってしまった。