転倒・骨折物語

まだまだ熱く暑い日が続く8月22日、午後3時20分ごろ、自宅まで残すところワンブロックというところで、道路工事を終えて、真新しい点字ブロックに躓いた。

 

一瞬の出来事で、身を立て直すことはできず、まったく体重のすべてを垂直に点字ブロックに倒れこんだというものではなく、打ち付けた。

 

「アッ、いけない、やっちゃったア」と、すぐ立ち上がった時、既に反対側の道路から二人の若い女性が何か叫びながら、道路を横切り駆け寄ってきた。

 

「凄い出血です。救急車を直ぐ呼びましょう」と、もう一人の女性はまたティッシュペーを渡しながら、「水を買ってきます」と反対側の自販機に

走っていた。

 

二人の女性の絶妙な手当を目で追いかけていた。

「エッ、救急車ですか」「凄い出血ですよ」といわれたが、まだ私には今起こっている状況の判断ができなかった。

 

私はバックからハンカチを取り出し、こっぴどく打ち付けた前歯付近を抑えてたハンカチがみるみる血に染まる出血のスピードに、初めて事の重大さを認識した。

 

二人の親切な女性に「救急車を呼んでください」と。

 

あと、100歩も歩けば我が家だが、その手前の区民館のロビーの椅子によっかり、救急車を待った。

 

時間的に10分ほどで、救急車が到着、二人の女性のお名前を伺うも、それより早く病院にという言葉を残して去っていった。

 

救急車にかかりつけの病院を指定したところ、即座に受け入れてもらい、

10分ほどで、病院に着いた。

 

もう、大丈夫と、我に返ったとたんに、パソコンを持っていた右手の親指がふっくらと腫れ、痛みがある。

 

様々な可能性を考慮して克明に検査が始まり、検査結果が出る頃には帳が下り、帰宅するタクシーの車窓からは街灯の明かりが目に入った。

 

入院にはならず帰宅できたことは、私には安堵するとともに次のステップへの励みになった。

 

幸いに掛かりつけの病院で、すべての病歴のカルテがあるため、来週からの治療計画もセットされた。

 

来週から更なる専門外来による検査が続き、親指を2か所の骨折で手術をするという診療計画のもとで、回復へ向けての歩みが始まった。

 

8月29日に親指の手術を終え、手術時に2本の金属で固定されていたが、時を経ること、10月3日に金属を抜き、9日よりリハビリが始まった。

 

転倒時に投げ出したパソコンを恐る恐る開いたところ、「ようこそ」との

挨拶に、ホットした。

 

凡そ、7週間語久しぶりにお休みしていたブログを始めるに至った、相棒のパソコン復活の記念日である。