呼吸器の弱い私は早速インフルエンザの予防接種をうけました。
問診票に記入し、体温を計り、順番を待っていました。
私より前に待っていらした高齢の女性が、私に話しかけて来ました。
「咳が長く続いて心配で」
「それはご心配で、咳は苦しいですよね」
その時、診察室から呼び出されたことに二人は気付きませんでした。
先生がドアを開けて「~さん、どうぞお入りください」。
次が私でした。
まず先生は私に回転椅子の向きを私の方に正しました。
「どうぞ」
咄嗟に私も「有難うございます。淺野マリ子です。宜しくお願いします」
問診票に目を丁寧に確認をしてくださる時、必ず先生の方から私に向き合ってくださるのです。
「大丈夫ですが、もし少しでも変だなと思ったら、遠慮しないで医師に相談してください」との最後の注意点についても、きちんと顔を見せて下さいました。
初めて受診していたのですが、久し振りに医師としての誠実さと気遣いに驚いたのが、実は私の正直な感想でした。
余談ですが、インフルエンザの語源はイタリア語では『星の影響』という言葉だそうですが、私は今年の星の影響には心強さを感じることができました。
改めて病気の方に対して気遣うことと誠実さに気付かされました。