クッション・ワードの定番ともいえる「恐れいりますが」について、紹介したい事例があります。
学生をボランティア実習の活動前に、基本的な講義をしています。
その1つに「クッション・ワード」について、相手への思いやりや敬意を表す言葉として、使うように講義をしています。
その後、高齢者施設でボランティア実習の時です。
車椅子利用の高齢の男性が、盛んに手招きをしています。
気づいたボランティアの学生が、講義の通り、膝をつきながら「恐れ入りますが、何かご用でしょうか」と丁寧に接したのです。
その高齢の男性は、「そんなことより、早くトイレに連れて行って欲しいんだよ」と、周囲も驚くほどの大声で叫びました。
実習後の学生のレポートには、「講義で学んだ通りにしたつもりなのに、自信をなくしました」とありました。
クッション・ワードにも「その場の空気を読む」必要性といいますか、「TPO」を使い分けることが求められます。
講義をしました私の説明不足でした。