お疲れさま

常々、「お疲れさま」と声をかけられると、極端にいえば虫酸が走った。

私が異常に反応しているのだろうかと思っていた。

 

ところが、日本経済新聞の5月7日の夕刊の「あすへの話題」に、思わず溜飲が下がった。

カルビー会長兼CEOの松本 晃氏が「おつかれさま撲滅運動」と題して「おつかれさま」。これが日本の朝の挨拶なのか! 朝から疲れていたら仕事にならない。

朝の挨拶は「おはようございます」、午後に会ったら「こんにちは」だ。

 

私はある朝、これから医療ボランティアをまさに始めようとした矢先に、スタッフから「お疲れさまです」と挨拶をされた。

その瞬間、反射的に「これからボランティアを始める私は、あなたから見れば疲れて見えますか? お疲れさまではなくておはようございますでしょ」と語気を強くした経験を持っています。

どうもこの「お疲れさま」と労いの言葉かもしれないが、私は少なくともモチベーションが下がる。

 

職種によっては、一概に言えないが、医療の現場では夜勤明けの場合は「お疲れさま」ですが、その場合にもう一言「夜勤明けですか? お疲れさま」と提言したい。

やたらに「お疲れさま」は、如何なものかと思う。

 

現在、医療の現場で接遇マナーの講師の立場としては、「 お疲れさま」を挨拶がわりに使うことの説明は心がけている。

 

 

「お疲れになりませんか」「お疲れになりませんでしたか」と「お疲れさま」との相違点も留意したい。