見上げた空の美しさ

2泊のホテルでの休養を終え、玄関まで支配人に見送られ、偶然に見上げた

空の何と爽やかで、美しく、支配人と二人で見とれていた。

 

その時、澄み切った青空に、銀翼を輝かせた飛行機が機首を上げ、目的地に向かっている。

 

思わず、私は、「嬉しい、飛行機が見えた。きっと、今日から良い日になりそう」と、自分でも、数日、消えてしまった笑顔を取り戻している。

 

支配人から「すっかり、休養できたようにお見受けして、私も安心しました。お疲れになったら、どうぞ、お泊りにいらしてくださいね」と。

 

ホテルと自宅との距離は、徒歩で10分ほどの近くで、僅か、2泊だったが

リセットできたと、足取りも軽くなっている。

 

オンとオフの切り替え方が、蓄積疲労で、身動きが取れない状況にあったと、早く、主治医のアドバイスを聞き入れていたらと、反省しきり。

 

しかし、今年の後半の様々なストレスには、必ず、後に「嗚呼、そうだったのか」と、私に、「良薬は口に苦し」と喩にもあるように「良薬」と、想えるほどの平常心に戻った。

 

宿泊前にというか、自宅を留守にする際には一歩外に出れば、何が起こるかは分からないので、部屋の掃除、洗濯を済ませ、目的地に出かけるのが常であり、今回も、誰もいない片付いた部屋に「只今」と声をかけた。

 

嘗て、苦しみを抱えている人に、「時が解決するわよ」と、安易な言葉は

控えるというか、禁じられていると学んだが、今の私には「時」の重さの手応えを感じている。

 

如何に私にとっては「休養」が必要で、その「効果」に自ら気づいたのは

この年齢になって、恥ずかしいが、一回り成長したと想っている。

 

明日から、2021年最後の「師走」がスタートするが、生来のせっかちさで

どうやら、今日で、一年の締めくくりの日になったようだ。