今日は、24節気の「小寒」、寒の入りが始まるが、その季節を証明するように、豪雪地帯からの雪下ろしの風だろうか、強い北風が半端でない。
今年、初めての診察日で、バス停で待つ時間が骨身に堪え、バスに乗り込む時、既に冷え切った体がフリーズして、もどかしいさを覚える。
まだ、年の初めなのに、病院の待合室は、混雑をしている。
病気の方には、お正月も夏休みもないのですと、学んだのが事実である。
20数年間の長いお付き合いの主治医の先生から、「2か月ぶりだけれども
無事に過ごせました? 珍しく、昨年はかなり、疲労感が強く、心配して
いたけれど」と、問いかけながら、私を素早く観察しているのが分かる。
「先生、昨年は近年にないくらい精神的につらい思いをしましたが、先生のおっしゃる通りに、ホテルでテレビを見て、ぼんやり過ごしたお陰で、
一度、頭を空っぽにして、自分を守るためには、早晩、決意しなければいけないと、先生も案じて下さっていたことで、思い切って決心する時期だと気づきました。先生、もう、大丈夫です」
主治医の先生から「良かった。淺野さんらしさが戻って、やっと解放されたようね」と、先生の表情が笑顔になった。
「そうなんです。私、解放されたのです」と、全く同じ返事を返した。
僅か、まだ、松の内であるが、年末からの自分に向き合う姿勢が、少なからず、変化をしているのを感じていた。
恐らく何から「解放されたの」と、答えを聞きたいと思うことでしょうが
主治医の先生と、私の「約束」で、内緒です。
診察を終えて、まだ北風が吹く荒れているが、私はこれで良かったのだと
穏やかな気持ちで、病院を後にした。