日本経済新聞に1930年代「日本の風景写真」が掲載されている。
日本カメラ財団調査研究部長 白山眞理氏が解説をしている。
1930年代は、私もまだ、生れていない時代で、毎回、とても楽しみにしている。
5月24日の名取洋之助「奥浦村(『キリスト教徒の村』より)」に写っている木に掛けられたカンカン帽に、目が留まった。
「カンカン帽」は、父親がふるさとの岡山で、カンカン帽のもとになる素材の麦わらの検査の仕事に関わっていたからである。
麦の太さや色目とか、割れていないかといった細かい検査をしていた姿を
思いだしたのである。
しかし、よくよく考えると、1930年代には神戸で輸出業をしていたのだが
もしかしたら、神戸でも扱っていたからこそ、疎開先でも同種の仕事に就いていたのかもしれないのである。
そうすると、写真に写っている多くの「カンカン帽」は、父親も関わっていたのではないだろうかと、どんどん、想像が膨らんでくる。
今夜は、亡き父親をしのんで、ふるさとの魚でもあればと、スーパーに出かけると、鳥取県の「いなだのお造り」があった。
ご近所だし、懐かしい味なので、今夜の夕食にと買い求め、日曜日の夜の食卓とした。