私の「虫の日」

6月4日と言えば、先ず、「歯の衛生週間」で、小学校時代は、歯科医で、校医の先生が、「ハイ、あーんして」と、「むし歯の予防」だった。

 

「歯」に関しては、ちょうど、子どもの歯から、永久歯に代わる年齢に当たり、突然、ポロリと歯が向けて、慌てる。

 

父親から、抜けた歯を、「多くな声で、ネズミの歯と取りかえておくれ」と言って、庭先に投げた記憶を思いだした。

 

疎開先は瀬戸内の海が目の前に広がり、亡くなった祖父が、魚市場で買い求めてきた小魚を、すり鉢を胡坐の中に抱え、更に細かく、今でいえば、ペースト状にしていた。

 

それが終わると、すり鉢から、私を胡坐の中に抱えながら「マリよ、早よ

元気で、大きゅうなれよ」と言って、口に運んでくれた部分だけが、三歳未満であるが、鮮明に覚えている。

 

お陰様で、祖父の愛情の下で、歯は今も、全て自分の歯が健在であり、父親からはネズミの歯と取りかえて貰ったおまじないが功を奏している。

 

一方で、今日は、1988年(昭和63年)に「かぶとむし自然王国」として、現在の田村市である福島県常葉町に「虫の日」として制定されたと、今朝のエレベーター内の「今日は何の日」で知った。

 

こちらの「虫」については、ふるさとで過ごした期間は、全てと言っていいほど、「虫」は苦手であった。

 

しかし、今、ふるさとの母校の小学校のブログには、自然豊かな土地柄もあり、カマキリやテントウムシなどが伸び伸びと成長している姿に、何故

怖がったのだろうかと不思議に思う。

 

唯、61年ぶりに帰郷した際に、宿泊先の旅館の軒先のムカデを退治しているのを見かけた時は、やはり、ゾックとして恐怖を覚えた。

 

更に「読み聞かせボランティア」を終了した私は、急に、「ファーブルの昆虫記」を思いだして、隣接する図書館で、改めて読み直した。

 

終日、私にとっては様々な「虫の日」となった。