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終の棲家に憂う

最近の我がマンションの住環境の乱れに、私は体調の変化が著しく成り、夕刻、お馴染みのホテルに駆け込んだ。

 

とうとう自力でリセットができない程、精神的に疲れ切っってしまった。

 

スタッフの温かいもてなしに、ほっとするも、一睡もできない体調にこれまでは心から、ゆったりとできたのに、どうしてと案じながらも、眠れない夜を過ごす。

 

精神的にはのんびりとしたはずだが、頭は眠らずに冴えている状況であり

変だなあと思いながら、思い当たらいのである。

 

しかし、チェックアウトして、自宅に帰り、昼食後、鏡を見た私は、全てが分かった。

とうとう、右のほっぺに久し振りに、単純ヘルペスが赤く発症していた。

 

食欲もなく、全身がかったるく、兎に角、ベッドインしたかった。

 

念のために、主治医から頂いている抗生物質を飲んで、兎に角、兎に角、

何をする気力もなく、体を休めたかった。

 

とうとう、私の体力の限界のシグナルが出たのである。

 

我慢が足りないと、友人からの指摘に頑張ってきたが、もう、限界を感じた私は、ギブアップというか、白旗を上げるより仕方なかった。

 

これまで、長年父親が残してくれたペンシルビルから、今度は自分のテリトリーさえ、守れば良いと思っていたが、寧ろ、今は理事長という立場で

守るべき世帯が増えたのである。

 

出来れば、一昨年の脳外科の手術後も、終の棲家について考えたが、今、私は今後の終の棲家について、心が揺らいでいる。

 

何とか、体力を保持しなければと、無理矢理にも口に運び、曇り空の中に上昇中の飛行機を久しぶりに、ベランダ越しに見えた。

 

やはり、私には都会のエネルギーには体力的にもたないのかなあと、改めて今後の「終の棲家」を考えなければならないのかなあと、飛行機を追いかけながら、将来の行く末を考えていた。